大河ドラマ「光る君へ」 お香の視点から

始まったばかりと思っていた「光る君へ」も

もう折り返し地点。

 

柄本佑は私の好みの顔ではないのだけど

この頃かっこよく見えてきたから不思議だ…

 

さて平安時代のドラマなので

お香についても何か出てくるかなぁと期待していましたが

お香を焚いたり作ったりする場面はこれまで1つも出ず。

 

所々で「これは香炉かな?」

と思うものはチラホラと。

それが、これと似たようなものでした。

 

 

遠くにぶら下がっているものがソレです。

拡大したのがこちら。

 

 

これは私が、京都に旅行にいった際に

京都迎賓館で見かけたものです。

 

たぶん、これは吊り香炉だと思います。

吊ってあるこの容器の中で、お香を薫くのです。

 

これと同じようなものが「光る君へ」の中で

道長の妻・源倫子の邸宅で時々見かけています。

 

これ以外に特にないなと思っていたのですが

最近大きな発見をしました!

 

今月初めの越前編の初回、

岸谷五朗演じる藤原為時が書状を見ていました。

そして、見ながらつぶやきます。

 

「まことに商いをしに来ただけなのか…」

 

 

我が家のテレビをスマホで撮ったので

見づらいのですが、あしからず。

 

この時、書状の文面に

何か見覚えのある字が目の前を通り過ぎた!!

確かめるべく、後日録画を見直しました。

それがここです。

 

 

寄ってみると、こんな感じ。

 

 

この中の赤丸をつけた部分、

 

 

沈香、龍脳、桂皮、白檀、麝香、丁香

これらの文字が見えます。

これら全て香料です。ちなみに2枚目の書状も、

 

 

赤丸をつけると

 

 

甘松、甲香、薫陸、可梨勒

これらの文字が見えます。

このうち甘松、甲香、薫陸は香料です。

 

可梨勒は、私の知っている字にすると訶梨勒。

かりろくと読みます。

おそらく、これを指していると思われる。

 

 

これは私が持ってい訶梨勒。

壁にかけるタイプの匂い袋です。

この形が特徴です。

 

 

この、ふっくらしたところに香料が入っています。

 

ようやく、光る君へで

お香の片鱗が見えた♡

なんだか嬉しい♬

 

宋からの書状っぽいので

宋からの輸入品?貢物?の目録??

 

実際に私たち香司は

平安時代の調合も勉強するので

こういった文字と格闘しています(笑)

 

ただここに書かれていたものは香料ではあるのですが、

お香の香料としての目録なのか

それとも香薬(漢方のような)としての目録なのかは分かりません。

 

とは言え

私が今使っているものと同じ名称が

光る君へで見えたのにはとても興奮しました!!