「梅花」は春の始まりにー大寒の空の下で想うこと

本日は二十四節気 大寒。

埼玉はまさに冬、まさに大寒という寒さ。風も強い。

外に出てみればゴミ置き場から飛んだのであろうビニル袋が宙を舞っていました。

 

天気予報を見ると北海道や日本海側は、ただいまとんでもない大雪になっているようで。

それを見ると

「こんなことで寒いとか外に出たくないとかは言ってはいかん!」

と思うのですが、やはり寒いものは寒いのです。

 

大寒は二十四節気の一番最後。24番目。

大寒が終われば二十四節気は最初に戻り、立春となる。

 

二十四節気は一年を春夏秋冬の四つの季節に分け、さらにそれを六つに分けたもの。

「立春」にはじまり、「大寒」で終わる。

これは旧暦でいえば一年の始まりの頃が立春となり、一年が終わる頃に大寒となるのです。

 

年賀状の賀詞に「新春」「初春」「迎春」という言葉がありますね。

お正月は冬なのに、なぜ春?まして季節は最も寒い時期なのになぜ「春」?と

40代になるまで思っていたものです。

 

けれど旧暦、二十四節気というワードが出てきて、ようやく「春」の意味を知ったところ。

「立春」は春の始まりであるとともに新しい年の始まりであり、

年の始まりは正月であることから春のつく言葉につながるのです。

だから新春であり、初春であり、迎春なのかと腑に落ちる。

 

ところでその昔、お香には季節によって薫く香りが違っていました。

春に薫くお香は「梅花(ばいか)」というお題のお香。

 

その名の通り、梅の花に似せた香りであり、書物にも「梅の香りに似たり」とあります。

あくまで似せた香りであり、お香の中に梅の花や梅の実が混ざっているわけではない。

 

しかし問題は梅の花の香りが、なぜ春の香りとされているのか、ということである。

 

今どきは春の花の代表といえば、言わずもがな桜です。

梅は桜の前に咲く花。

どちららかといえば季節は冬に咲くイメージ。

だから春の香りといえば、桜花でもおかしくはない。

 

けれど現代で考えるからちょっと不思議に感じるのですよ。

今の季節ではなく、二十四節気の春で考えるとわかります。

二十四節気の春は立春から始まる。

つまり今年だと2月4日から。

 

春が来て、初めに咲く花が梅なのです。

梅は別名、春告草。

 

春の香りは梅の花の香り「梅花」なのです。

 

源氏物語の中で光源氏の最愛の人・紫の上は

六条院の「春の対」に住み「春の御方」と呼ばれていました。

そして紫の上が「梅枝」の帖で作ったお香は「梅花」。

いえ「梅花」以外にあり得ないシチュエーション。

 

お香「梅花」の香りは、冬の香り「黒方」に比べると華やか。

紫の上らしい香りなのです。

 

今日から数日は埼玉も寒いようで。

家から一歩も出たくない日が続きそうです。

少し寒さが和らいだら、春の香りを探しに散策してみようかなと思ってます。