昨日、東京都文京区の
故・田中角栄元首相の家で火災が発生したというニュースを目にしました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/052ce955786e0cf74d3f37cdadbcfa3726610474
記事を読むとこちらの邸宅は
田中角栄元首相の娘で
元外務大臣の田中真紀子さんが住まわれていたようですね。
この記事の中に、気になる箇所がありました。
『朝日新聞の電話取材に「ぜんぶまる焦げ。
私がお仏壇にお線香をあげて消し忘れた。
(火災を)発見したのも私」と答えた。』
お線香をあげて消し忘れ…⁇
お線香は
つけたらすぐに消すものでしょうか?
この文章を読むと、
つけたらすぐに消すものなのに
消し忘れた、と取れますね。
市販のお線香はだいたい
20〜30分ほど燃えています。
お仏壇にお線香をあげたときに
お線香が消えるまで仏壇の前に
ずっと座っていらっしゃる方は
少ないのではないでしょうか。
多くの方はつけたままで
その場を離れるのではないでしょうか。
昨今、こうした
お仏壇関係の火災を防ぐために
灯明やお線香が本物ではなく
電気で点けたり消したりするタイプのものが
販売されています。
火災を防ぐためには
それも1つのアイデアだと思います。
けれども仏壇にお供えするものは
五供(ごくう)といい
「香」「花」「灯明」「水」「飲食」
の五つをお供えします。
これら五つはそれぞれに意味のあるものです。
お線香は「仏様がお線香の香りを食べるため」と言われています。
また
「お線香の香りは手を合わせている人や
周囲の人の心を浄化させる」
「煙がこの世と極楽浄土をつなぐ」
とも言われています。
電気でつくお線香は
光はついていても香りも煙も出ません。
火災の予防にはなりますが
そのために
お線香が電池式になったり
また、そもそもお線香をあげる習慣を断つというのは悲しいように思います。
お線香を使う際に、火災にならないよう
気をつければ良いのではないでしょうか。
とは言っている私も
ヒヤッとした体験があります。
私が普段お線香を焚くときに
気をつけている点をあげてみます。
①お線香の周りに燃え移りそうなものを置かない
②香炉に倒れてきそうなものは、周りに置かない
③長さ、大きさに合わせた香炉を使う
④お線香を灰に寝かせて焚く
⑤灰に立てるときは、お線香がぐらつかないように、しっかり灰に刺す
⑥防火マットを使う
⑦続けて焚くときは、灰の同じ場所にお線香を立てない
このような点を気にして
お線香を焚いています。
①②はすぐにわかりますね。
でも、当たり前すぎて
普段は意識しないところでもあるので
注意しています。
③は
スティック型のお線香を立てるときに
5円玉くらいの大きさの線香立てを使うときに、特に気にしていて
線香立てをおくお皿を線香の長さに合ったものにしています。
④は仏壇でのご供養は
各宗派に合わせた使い方をしていただければと思いますが
趣味の場合は寝かせて使っても大丈夫です。
私は、お香の勉強を始めるまでは
お線香は立てて使うものと思い込んでいました。
でも灰の上に寝かせて焚いても、キチンと焚けます。
最近は横置きタイプの香炉も売られています。
はじめからお線香を寝かせておけば
お線香が倒れて火災となる心配はなくなります。
私はそのときによって
灰に立てて使ったり、横置きにして使ったりしています。
⑤も当たり前のように思いますが
灰の中に、燃え残りの線香が溜まってくると
灰が粉状でなくなるので
お線香がグラつくことがありました。
まずはグラつかないようにしっかり刺す、
それでも不安定ならば
灰をキレイにするようにしています。
⑥の防火マットは
ホームセンターのお線香が置いてあるところで売られています。
もしお線香が倒れたときにも
防火マットがあれば防ぐことができます。
⑦はあまり知られてないかと思います。
お線香は立てて使うときに、
灰の上に出ている部分が燃え終わったら
燃え終わりのように見えますが
実は灰の中でまだ火が点いています。
この同じところに
新しい線香を立てた場合、
灰の中からも火がつくため、
お線香は下からも燃え広がることになります。
当然倒れますので
これが火災の原因になりえます。
実は私がヒヤッとしたのは
この⑦番です。
わかっていながら、つい
ずっと焚いていたくて
次のお線香を立ててその場を離れました。
あとで部屋に戻ってきてテーブルをみたら
棒状の焼けこげたあと。
「あ!線香が倒れたんだ!」
とその時気づきました。
しかもこれ、二度、同じことをやってしまってます。
普段からお仏壇に手を合わせている方は
お線香を使うのが当たり前なので
焚くときに毎回注意事項をチェックしていることはないと思います。
しかし、今回のニュースのように
お線香が火災を起こす可能性はあり得ますので
私もさらに気をつけて
お線香を使っていきたいと思います。
こちらの画像は私が使っている
横置きタイプの香炉と防火マット。
こちらの香炉であれば
お線香が倒れる心配をせずに
お線香を焚けます。