秋は散歩をしたくなる季節ですね。
先週末の連休は
庭園を散策された方もいらっしゃるのではないでしょうか。
さて、日本人は道路や庭園などで
ロープが張られていたり、
竹の棒で仕切られたりしていると
「立ち入り禁止」と看板がなくても
「ここは入ってはいけないエリア」
と認識して、侵入しません。
欧米のように、
強固な石壁で区切られていたり
頑丈な鍵がかかっていたりしなくとも
共通認識として
強行突破を試みることは少ないでしょう。
それら屋内でも同じで
一見、貧弱そうな襖や障子でも
日本人であれば
「こちらとあちらを仕切るもの」
なので、誰かが簡単に
入ってくるものではないのです。
それは襖や障子ではなく
畳のヘリにもいえることで
畳のヘリはあちらとこちらを仕切る境界線=結界でもあるのです。
ですから、畳のヘリを踏むことは
結界を壊すことにも繋がるので、
出来る限り踏まないで歩きます。
ところで、この結界、
一見境界線に見えないものでも
実は結界を意味しているものがあります。
それが「関守石」です。
日本庭園でロープを巻かれた漬物石のようなものを見かけたことはありませんか?
あれが関守石です。
関守石が置いてある場所は、
主人がそこより先には進んでほしくない場所、つまり結界です。
石と縄で作った結界ですので
庭に溶けとみ、
まるでオブジェであるかのように見えます。
見過ごしてしまったり
わからずにそのまま進んでしまう方も見られます。
ですが、小さいけれど、結界なのです。
庭園をお歩きになるときは、どうぞお気をつけださいませ。