お香と文章 ふたつの似ているところ

最近、文章を書くのが楽しい。

 

書く(というかタイピングだけど)ということで、自分の思いをぶつけられる。

それに自分の考えを可視化できる。記録に残る。

書いているうちに自分の考えがわかってくるというのも、多くの人が言っていること。

 

もっと早く書けないかと思って

「そうだ、音声入力すればスピードアップできる!」と思って

チャレンジしてみたことはあるのだけど

 

話そうと思うと「えー」とか「あー」とかばかりになってしまい、かえってスピードダウン。

話すことと書くことは別物のようです。

 

ちなみに文章を書くためにAIを使うことは、今のところ考えていません。

アナログ人間なので、そもそもAIを使いこなすまでに時間がかかる。

それに書きたいことがあるのに、

AIにわざわざ書いてもらうのも、かえってこちらのストレスがたまりそう。

書くのが楽しいのに!

 

ところで、最近noteというSNSにも文章を投稿しています。

そのnoteでは定期的に投稿企画が出されています。

投稿企画とは、ある「お題」が出されて、

そのお題に沿ったエッセイや詩や漫画を投稿するのです。

 

お題が出されると、お題に見合った自分の経験はあるかと考えたり、

お題に対し自分はどう考えているのかを深掘りしたりするので、

自分を見つめ直すきっかけになっています。

その考えを文字化していく過程が、実は楽しかったりする。

 

そう気づいたのは、たった今なのですが(笑)、

この文字化していく過程、「お香の香りを調合する過程に似ている」とやはり今気づきました。

 

お香の香りはどうやって作るのか。

香りの調合は、料理のレシピのようなもの。

 

〇〇を大さじ1杯

⬜︎⬜︎を小さじ3杯

◇◇をひとつまみ

 

みたいな感じで作り上げていく。

このとき私が気をつけていることは「いい香り」を作ろうとしないこと。

 

ただ単に「いい香り」を作ろうとすると、

目標がぼんやりしているのでゴールが定まらない。

いくら香料を重ねていっても「なんか違う」と思ってしまう。

なので、香りを作ると決めた時に一番初めに決めることは「お題を決めること」なのです。

例えば

 

「お出かけ前に嗅いで気分を盛り上げる香り」とか

「小説を読みながらまったりしたいときに漂っていたい香り」とか

「仕事が終わって帰ったときに家に漂っていてほしい香り」とか

 

こうしてお題を明確にし、自分の中で作りたい香りをイメージすることで、

先ほどの単にいい香りを作ろうとしていた時とは頭の回路が変わってきます。

重ねていった香りが、お題に合っているか否かを判断すれば良いのです。

 

当然出されたお題によって、人によって導き出される回答は違います。

昨年末、お香の研修で調合をしたときのことです。

 

その日の研修は、大河ドラマに合わせて

「べらぼう」のお題で香りを作りましょうという回でした。

 

べらぼうのお題ではあるのですが、そこからさらに

イメージする香りをそれぞれ作るのです。

サブタイトルみたいなものでしょうか。

 

私の作った香りは

「べらぼう〜クリスマスに彼氏からこういう香りが漂っていたらいいな〜」の香り。

なんでそのサブタイトルなのか?

 

大河ドラマ

⇨べらぼう

⇨「てやんでぃ、べらぼうめ」のべらぼう、つまり「お馬鹿」

⇨私がこんな香りを作ったら、お馬鹿って思われるだろうなの香り

そこでサブタイトル

 

〜(51歳のおばさんが)クリスマスに(架空の若い)彼氏からこういう香りが漂っていたらいいな(という妄想)〜

 

となりました。

一応作った香りは、研修なので

先生にも嗅いでいただき評価をいただくことになっています。

先生に「どんな香り?」と聞かれ「クリスマスに〜の香りです」というと、

先生は私の作った香りを嗅ぎ「…ま、いいんじゃない」とコメントをいただいた。

 

すると隣に座っていた友人が「どうだった?」と聞いてくるので、私は

「OKもらったよ。で、あなたはどんな香りを作ったの?」と聞き返したら

「私、花魁をイメージしてみた」と言ってきました。

 

このとき私が「しまった」と思ったことは、皆さんもお気づきでしょう。

そっちの連想ゲームだったかー恥かいたわー(笑)と思いました。

普通の人なら大河ドラマ⇨べらぼう⇨花魁の連想ゲームだよね。

 

そんな感じで出されたお題によって、香りの組み立ても人それぞれ。

この作りあげる過程、noteの投稿企画もお香の香りを調合するのも同じようだと思うのです。

 

お分かりでしょうか。

お香の香りを作ることは、実は自分を深掘りすることでもあるのです。

 

自分が

どんな香りをいい香りと感じるのか知ること

どんな香りに心躍るのかを知ること

どんな香りが心安らぐのかを知ること

 

それを知ることが、香りを作るのに大切だと私は思っています。

だから私の開いているお香調合ワークショップは、

単にお香を作ることを楽しんでもらうだけではない。

自分を見つめる時間でもあってほしいと思っています。

 

それに私自身も、いい香りのお香を作るのが楽しいという感じではないのです。

 

ワークショップに参加してくださる方の

「目指す香り」がどこにあるのかを一緒に探して、

一緒に作り上げていくのが楽しいと感じるのです。

 

お香をご依頼くださった方の

その人のイメージに合わせて香りを作っていくのが楽しいと感じるのです。

 

逆に「万人ウケする香り」を作るのは苦手です。

 

文章と香り、どちらも創作。どちらも楽しい。

これからも楽しんで創作活動をしていきたいと思っています。

 

言いそびれました。

ブログを書いていて楽しいのは、読んでくださる方がいるからです。

読んでくださる方がいるから、書きたい意欲が湧いてきます。

今日も読んでくださり、本当にありがとうございました。