1年くらい前でしょうか、本屋で
「育ちのいい人だけが…」
のようなキャッチコピーの本や雑誌を、よく見かけました。
「育ちがいい」
初めてみた時に、心の中の嫉妬心がうずきました。
私の中の「育ちがいい」というのは、家柄が裕福。
つまり
=親の仕事が立派
=高級住宅街の広いお家にお住まい
=頻繁に旅行に行っている
=着ているものが毎日違うしオシャレ
=小さい頃からピアノやバレエなどの習い事
=小学校または中学校から私立に通う、すごい人は幼稚園から
というイメージ。
私はそういう育ちではありません。
そして、昔も今も私は
この「育ちがいい」人になりたかった願望があります。
つまり私は「育ちが良くはない」。
そう言い切ってしまうと
両親には悪いのですが、
けっして裕福ではありませんでした。
でも、生まれ育った環境を変えることはできません。
育ちが良くなくても与えられた環境で力強く生きればいいじゃない!
そんなふうにも思っていました。
けれど、縁があって礼法を学び、
以前よりも自分の振る舞いに自信が持てるようになり、
そんなときに本屋で見かけた
「育ちのいい人だけが…」のキャッチコピー。
やはり気になって手に取り、パラパラと目次を見たのですが
「なんだ、礼法で学んだことね」
と、結局本は購入せず。
育ちが良くなくても
育ちが良い人のように振る舞うことはできると
礼法が教えてくれたように思います。
しかもそれは
育ちがいい「フリ」なのではなく、
内面から滲み出てくる、本質的なもの。
今思えば礼法を学んだことで、気づかないうちに
なりたかった自分に近づいていたように思えます。
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